Column

意外と大きな損を生む飲食店のオーダーミス

個人店や小規模事業のオーナーは『うちのお店は小さいから』とか『そこまでやるほどの売り上げじゃない』という理由で、デジタルツールやシステムの導入を躊躇することが多いようです。
しかし、この考え方ではもうすでに従来のようにお店を運営し続けることが難しくなってしまうほど飲食業界を取り囲む環境は大きく変わってきています。
これから先、常識として装備するべきデジタルツールの必要性を今一度考えてみたいと思います。

飲食店で起こるミスのベスト3は

飲食店で起こる人為的ミスの中で多いのは以下の3つです。

●お金の数え間違い
特に単価が低く会計頻度が高い店舗では、とても深刻な問題です。金額は少ない違算でも積み重ねると大きな損失になってしまいます。

●オーダーの間違い
食材ロスだけでなく、さまざまなところに影響が出てしまう大きな損失です。たまたまオーダー間違いをしてしまったのがもっとも忙しい時間帯で、その商品の調理工程が複雑なものだった場合、その日1日のオペレーションに影響が出てしまうことも珍しくありません。

●予約内容の取り間違い
この頻度自体はあまり多くはありませんが、一度のミスのダメージが大きく、予約をしたお客様がお店に入れないという取り返しのつかないケースとなります。

これらのミスを最小限にすることは経営においての基本となってきますが、その基本の周知徹底が飲食店は最も難しいと言われています。これは、飲食店の一つ一つの作業がスピードを要求されることとその他の業種に比べて工数が極端に多いことが挙げられます。
一度、居酒屋で飲食するとお客さんと店員の接触回数は25回を下らないとも言われ、基本的に落ち着いて作業ができるような環境ではないのです。

また、お客様と同じ空間で作業するために営業中に業務一つ一つの指導をすることが難しい点も原因の一つです。本来であればスキルが上がらないスタッフをその場で教育することが一番効果的ですが、これをお客様の前ではできず、数時間後に振り返って指導するのではあまり効果はありません。
そして飲食店のスタッフの忙しい時間帯は営業時間中の1/3程度の時間に偏ることから、その時間にいくつもの作業を掛け持って進めるためにミスを引き起こしてしまうのです。

オーダーミスは飲食店の最大のロス

その中でも『オーダーの間違い』はとても頻度が高く、これが引き起こした時のお店全体へのダメージはとても大きいものです。一見すると食材が無駄になったとしか思わないかもしれませんが、

■お客さんからクレームが入る

■お詫びをする

■オーダーを間違えてとったのか真偽を確認する

■間違いが発覚する

■他の作業を中断して、すぐに作り直す

■お客様にお詫びに行く

■提供しなおす

■中断した作業を再開する

これだけでも大きな時間のロスがあり、スタッフはストレスを抱え、お客様には不安と不信感を与えてしまいます。そして、お客様とスタッフ全員が嫌な思いをすることは言うまでもありません。
そしてランチタイムの一般的なピークは12:10とよく言われますが、その直前に一つのオーダミスをしてしまったことを引き金に、それ以降のお客様の料理提供時間が全て遅れてしまうことはよくあることです。それによりランチの閉店時間である15:00まで、すべてのお客様に怒られ続けて営業を終えるといった経験のある方も少なくないでしょう。

オーダーミスの原因は

このミスが起こる原因は、人同士の伝言ミスと情報の共有不足につきます。

・言い間違えた
・聞き間違えた
・書き間違えた
・読み間違えた
・伝え忘れた


これらのいずれかが必ずその時に起こっています。

このヒューマンエラーを極限まで減らすことで、作り直しによる食材のロス、時間のロス、スタッフとお客様の精神的ダメージを確実に減らすことができます。
そして認識するべきポイントは、人から人へ伝えるという作業が存在するから、言う、聞く、書く、読む、この行動でのミスが出てしまうという点です。人から人へ伝える作業を減らすことでミスが起こるシチュエーション自体を根本的になくすことができます。

デジタルツールの導入

デジタルツールやシステムを導入していない場合、多くのお店は、お客さんが店員に注文を伝える時と注文を聞いた人から調理担当する人に伝えるという具合に伝票に記入をするなどして2度の伝言作業をしています。
しかし、券売機やセルフオーダーシステムを利用してオンラインで情報を共有することで、お客さんからダイレクトに調理をする人の元へ情報を伝えられることになります。これによってミスの根源である伝言作業が一度なくなり、ミスの発生が大きく減ることになります。
また、誤字や字が汚くて読めないといったストレスからも解放され、画面をタッチして注文し、それをディスプレイで確認する形になり、スタッフの作業とお客様の負担を改善することにも繋がります。
とても細かいですことですが、飲食店の潤滑な営業はこういった恐ろしく細かいトラブルを100箇所200箇所と気づき改善していくことで成り立ちます。
これらのことからデジタルツールやシステムの導入が不可欠であるということがはっきりとするはずです。そして、この改善によってスタッフの気持ちに余裕ができ、さらに省人化による人件費の減額も達成できるでしょう。

まとめ

ここまでわかっていてもデジタルツールなどを採用しないのはなぜでしょうか?
多くの小規模店舗の経営者は口を揃えてこう言います。
「機械ばっかり使っていては温かみがない。」
確かにデジタルツールを採用すればするほど、人の温もりや人との関わりが少なくなるようで寂しいかもしれません。
しかし、機械が人に変わってやってくれる業務を増やして、その分の浮いた時間をお客様との対話の時間に充てるなど、お客様の気持ちを読み取ってあげられるようなスタッフの気持ちの余裕というものに繋げてみてはどうでしょうか?
機械にやらせると考えるのではなく、機械に人のサポートをしてもらうと考えてみるのもいいのかもしれません。
本当にホスピタリティーを大切にしている経営者ならば、デジタルツールを導入したからといってお客様が離れるようなことは起きないはずです。

 

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