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売上につながる魅せるメニュー

飲食店経営者やこれから開業する人にとって、メニュー作りは非常に重要な要素です。メニューは、お客様にとって店舗との最初の接点となり、その魅力的な表現が、店舗に来店してもらい、継続的なリピートに繋がる可能性を持っています。そして、メニュー作りは、あくまでも戦略的なものである必要があります。ここでは、お客様に映る魅力あるメニューとはどんなものか?売上に直結するポイントも紹介します。

飲食店がメニューを考える上で大事なこと

まず、メニュー作りにおいて最も大切なことは、自分たちが提供したい食材や料理のコンセプトを明確にすることです。そのコンセプトに沿ったメニューを作ることで、お客様に提供する料理の特徴を伝え、信頼感を生み出すことができます。また、提供する料理に対しての自信を持ち、お客様にそれを伝えることができるため、リピート率の向上に繋がると言えます。

メニューのネーミング

次に、メニューのネーミングについて考えましょう。ネーミングは、お店のコンセプトやイメージを反映するものでなければなりません。また、誰でもわかりやすいものである必要があります。例えば、「キノコのクリームパスタ」ではなく、「イタリア直送フレッシュポルチーニ茸のクリームパスタ」のように、食材を直接的に表現し、ストーリーの見えるネーミングが効果的です。また、カジュアルな店舗であるならば、つい頼んでみたくなるようなユーモアのあるネーミングであってもいいでしょう。さらに注意するべき点は、そのネーミングにしっかりと責任を持つことです。 地鶏ではないのに地鶏と表記したり、黒毛和牛100%と表記しているのに事実ではないといった信用を落とすような食い違いがないように慎重なチェックが必要となります。

看板メニューの作り方

メニューの中でも、目玉となる看板メニューは、お店の代表的な料理であり、メニュー選びの中心となるものです。最終的にはご来店されたお客様のほとんどがそのメニューを注文するという状況を目指すべきです。
そのためにはお客様のニーズに合わせた料理を提供することが大切ですが、それよりも優先されることは独自のレシピや調理方法を取り入れており、印象に残る味や盛り付けで、他では食べることができないことである必要があります。多くのお客様が好きな平均的な商品は、どこのお店にも置かれており印象に残ることはないと考えましょう。そのメニューの紹介文や写真も魅力が最大限に伝わるように吟味して掲載し『食べてほしい!』という気持ちが伝わることが必要です。

デザインとレイアウトは生命線

メニューのデザインとレイアウトは重要なポイントです。メニューは、お客様が一目で見て、自分の好みの料理を探せるようにする必要があります。そのためには、メニューの見出しを大きくすることや、文字色や背景色を使って、視覚的にわかりやすくすることが大切です。また、料理名や説明文を必要なだけ添えることで、見やすさを向上させお客様がイメージをしやすくするべきでしょう。さらに、価格表記も重要なポイントであり、価格帯がわかりやすく、お客様に安心感を与えることが求められます。 メニューの見出しや最初のページには、店舗名やロゴなどのブランディングを行い、お客様の目を引くことが重要です。次に、Zの法則などを考慮して、目を移す方向性に合わせて、看板メニューや人気メニューを配置し、お客様に注目してもらうことが求められます。
さらに、写真やイラストを使用するのであれば、その使用量には注意が必要です。カジュアルでかつ幅広い層のお客様に来てもらいたい店舗は多くの写真を使用して、メニュー選びに失敗のない安心できるメニューブックにするべきです。その反対に、ターゲットが絞られた高単価の店舗であれば、お客様に料理を想像させるような余白を残すために、写真やイラストは控えめにした方がいいでしょう。

デジタルメニューの常態化

近年では、持ち帰りや家呑みの需要が増えていることもあり、来店前にスマホなどでメニューを確認してオーダーすることも増えてきているため、テイクアウトやデリバリーに特化したメニューを作成することも大切です。
このニーズに応えるためにネット注文サイトやアプリを利用する場合には、デジタルメニューを作成することも可能です。デジタルメニューでは、店舗の都合に合わせて即座に画像や動画、説明文を掲載することができ、新メニューや変更を素早く対応することができます。
さらに、最近ではQRコードを利用したメニュー表示を利用するセルフオーダーシステムも注目されています。QRコードを客席に設置することで、お客様が自分のスマートフォンでメニューを見ることができます。これにより、メニューの印刷コストを削減することができます。

メニュー毎のデータ分析

現在、POSレジやオーダーシステムで、いつどの商品がいくつ売れたかが把握できるようになっています。しかし、この数字がデータとして示されてもそれを読み取っていかなければ活かすことはできません。特に注視するべき点は、その商品がメニューにどの位置で、どのように掲載された時にいくつ売れたのか?といった掲載の仕方で注文数が変化するかどうかを精査することが必要です。メニューのレイアウトや写真、ネーミングを変更したときは、それによって効果はあったのかを検証していかなくては、いつまで経っても効果的なメニュー作りはできないでしょう。

券売機、店頭ディスプレイのポイント

券売機や店頭ディスプレイの内容も、お客様がメニューを選ぶ上で重要な要素となります。券売機の場合は、料理名や写真を大きく表示し、購入しやすいように工夫することが大切です。
テーブルに置くメニューとは違い、券売機はお客様が着席してゆっくりと注文する商品を検討するものではなく、短時間での決断をしやすいものである必要があります。そのため、操作性はもちろん、お客様に選択肢をわかりやすく提示することが大切で、時間との勝負であることがポイントとなります。また、券売機の場合、テーブルでの注文とは違い、追加オーダーがしづらいことから客単価が券売機でメニューを選んだ時点で決定してしまうことになります。これは券売機の表示内容が売上を大きく左右することを意味します。内容の表示方法やトッピング、大盛り、サイドメニューなど客単価を上げる要素となるメニューの配置はとても重要となります。この周辺の設計は専門家を交えて整えていくべきでしょう。

店頭ディスプレイの場合は、看板メニューや新メニューを目立つ場所に配置することで、お客様の目を引き、注目度を高めることができます。季節やイベントに合わせたディスプレイを行うことで、お客様の期待感を高め、来店意欲を促すことができます。券売機や客席メニューと連動させて、売りたいメニューを打ち出せるように吟味していきましょう。

まとめ

メニューは、飲食店にとって非常に重要な要素であり、お客様にとっても最初の接点となります。そのためには、お店のコンセプトやイメージを反映するネーミングや、新鮮な食材を使った看板メニューなど、戦略的なメニュー作りが必要となります。また、メニューのレイアウトや券売機、店頭ディスプレイの工夫も大切です。目的の商品が決まっているお客様は例外ですが、そうではない多くのお客様は、メニューを見て1秒にも満たない時間で商品を選ぶかどうかを決めています。メニューの写真や配置ひとつで売上を大きく変えたり、再来店を促したりすることができることを再認識するべきでしょう。最後に、メニュー作りやデジタルツールの導入は、お客様の視点を常に忘れず構築していくことが何よりも大切であることを意識しましょう。

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